男子フィギュアスケートの織田信成が「名誉城主」を務める、愛知県清須市の清洲城では19日、約200人の市民らが声援を送った。
甲冑(かっちゅう)をまとった若武者姿の応援団らが、42型テレビを4つ並べた大画面の前で「フレーフレー信成!」とエール。途中、靴ひもが切れて演技が中断する「バンクーバーの変」が起きると、会場内から「あぁ〜」と悲鳴にも似た声が。それでも最後は大拍手で信成の健闘をたたえた。観戦した主婦、上田久子さん(27)は「感動した。次に生まれてくる子には『信成』って名付けようかな」と話していた。
清洲城は、信長が1555年に入城し、桶狭間の戦いに出陣し大勝するなど、約10年間居城としたことで有名。徳川家康によって1610年に清洲から名古屋へ拠点が移された「清洲越し」から400周年を記念した事業の一環で、信長の子孫である信成が今年1月に名誉城主に就任した。
信成は同城を訪れたことがなく、五輪後の3月に訪問予定。城内には信長の刀やよろいなどが展示してあり、実行委員会の大竹孝三副会長(68)は「スケート靴とか、信成グッズも飾れればいいな」とウキウキ。
結果は7位だが、同市の加藤静治市長(67)は「天下統一はならなかったけど、世界で7位は立派。清洲城に来たら、信長のようにてっぺんから市内を見渡してほしい」と話していた。
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